月刊五感生活7月号

7月 目 次
●7月の「五感の歳時記」
●五感の情報交差点
●お知らせ<山下柚実の本>
〔7月の「五感の歳時記〕*****************
味覚で楽しむ夏の野菜
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30度を超える、ムシムシした暑さが続きます。梅雨があければ、いよいよ夏、到来。
夏の味覚といえば、やっぱり野菜ですよね。時に苦く、時に爽やか。「辛み」や「あく」といった、その野菜にしかない独特な魅力に出会う、味覚の喜び。
私が住む東京では、特に都心部では、野菜が育つ姿を見かけることなんて皆無。そう思いこんでいたのですが……。
いえいえ、どうして。オシャレなブティックが並ぶ港区青山の街角に、畑が出現!?

美術館・ワタリウムの入口で野菜が育つ。このプロジェクトはアーティスト、ファブリス・イベールさんの発案。
道ばたに青々と茂る葉っぱ。カボチャ、茄子、にんじん、ゴーヤ、ししとうなどの苗が、お店や美術館の入口で、すくすくと育っています。実は青山界隈で「アートで街をやさい畑にするプロジェクト」が進行中。
もちろん、「街をやさい畑にする」といっても、一つ一つのプランターはちっちゃくて、街を野菜畑が覆うイメージには、ほど遠い。
でも、あらためて「野菜」の存在を感じ、その味を想像し、香りに思いを馳せる、という効果はバツグン。その夜はやっぱり、新鮮なサラダを食べたくなったのでした。
店舗の前にプランター。
大都会・東京で、いかに野菜を楽しむか? と考えつつ、「やさい、やさい」と念じながら歩いていると……そうだ!
私の地元・杉並区荻窪にも、「ベジタブル・スイーツ」の有名店があるという噂を耳にしていたっけ。
今、野菜を使ったお菓子が静かな人気をよんでいますが、中でも注目の店、「ル・クール・ピュー」は、実は私の自宅の近く。
まだ体験したことのない、野菜のスイーツ。さっそく、トライしてみよう!と、お店を訪ねると、新鮮な驚きが待っていました。はかなげな姿の「ラギョール」(写真2)は、セロリと根セロリをふんだんに使ったデザート。
口に入れると、ヒンヤリとした感触。抑えめに、ほのかに漂うセロリの香りが、爽やかで美しい。かすかに苦く、シャープな味の印象。中には甘さを控えたコーヒー風味のクリームが入っています。お店の人に聞くと、それはなんと、チコリ(西洋野菜)で作ったクリームとか。
舌の上で静かに消えていく、野菜たちの個性的な香り、味。ドライで淡泊な味は、涼しさへとつながっていく。
「セロリは、長野県産のものも使っております」。
夏のセロリといえば、たしかに長野県が有名ですよね。実にユニークなお菓子でした。

開店当時から定番の「ラギョール」。その形や色彩、食感が涼感をよびこむ。
2月刊行の拙著、『客はアートでやって来る』(東洋経済新報社)
おかげさまで好評をいただき、毎日新聞、東京新聞、信濃毎日新聞、日経ベンチャー、電通報、 アートコレクター、プレジデント、共同通信などなど、たくさんのメディアに紹介されました。ありがとうございます。 学ぶべき、新発想のアートビジネス」と、ギャラリスト・小山登美夫氏、絶賛。■山下柚実(やましたゆみ) ノンフィクション作家■
身体と社会の関わりに関心を持ち、美容整形、エイズ問題、五感などをテーマに執筆。
『楽園の音色 フィジー五感の旅』(ピエ・ブックス)、『五感生活術 眠った「私」を呼び覚ます』(文春新書)、『五感で楽しむ東京散歩』(岩波アクティブ新書)、『<五感>再生へ』(岩波書店)など「五感/感覚」についての作品を発表中。
『ショーン 横たわるエイズ・アクティビスト』にて、第一回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。
*ノンフィクションの分野の他に、新聞コラム、写真・エッセイなど執筆。
*ホームページ「ユズジャーナル」。http://www.yuzumi.com/をのぞいてみてください。
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| _www.yuzumi.com/ | 責任編集 | 山下柚実+五感生活研究所_ |








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